ATK2 非信頼ISR対応 設計メモ =CONFIDENTIAL=
		対応バージョン: Release 1.4.1
		最終更新: 2016年3月4日

Copyright (C) 2016 by Center for Embedded Computing Systems
          Graduate School of Information Science, Nagoya Univ\., JAPAN

$Id: ntisr_design_memo.txt 250 2016-03-17 01:54:59Z t_ishikawa $

このドキュメントは，TOPPERS/ATK2において，非信頼ISRをサポートするための
設計メモである．作成途中のものであり，網羅的ではない．

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◯ 用語の定義および表記ルール
======================================================================

・汎用レジスタ：プロセッサの持つレジスタで，実行中処理単位のコンテキストを
　管理するために必要なものすべて
・sp：プロセッサの持つスタックポインタレジスタ
・pc：プロセッサの持つプログラムカウンタレジスタ
・シーケンス中にある "xxx<label>:"という記述は，C言語やアセンブリ言語の
　ラベルに相当する
・シーケンス中にある "xxx()"という記述は，C言語やアセンブリ言語の
　関数呼出しに相当する
・シーケンス中にある "<<xxx>>"という記述は，特定のSC/MC/TPにのみ存在する
　ことを表す

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◯ 大前提
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・特権モード実行時に保護違反が発生すると，無視かOSシャットダウンしかできない
・p_runtskは，dispatcherのみで更新される

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◯ コンテキストごとに使用するスタック
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TASK<<MC/TP以外>>	拡張タスク：個別のユーザスタック&システムスタック
                    基本タスク：優先度毎のユーザスタック&システムスタック
TASK<<MC>>          拡張タスク：個別のユーザスタック&システムスタック
                    基本タスク：コア毎かつ優先度毎のユーザスタック&システム
                                スタック
TASK<<TP>>          拡張タスク：個別のユーザスタック&システムスタック
                    基本タスク：ウィンドウ毎かつ優先度毎のユーザスタック&
                                システムスタック
C2ISR<<MC/TP以外>>		優先度毎のユーザスタック&システムスタック
C2ISR<<MC>>		        コア毎かつ優先度毎のユーザスタック&システムスタック
C2ISR<<TP>>		        ウィンドウ毎かつ優先度毎のユーザスタック&システムスタック
C1ISR           OS管理外	
フックルーチン	OSスタック
アイドルループ	OSスタック	※タスクが存在しないconfigを考慮
OS割込み        OSスタック
main関数        OSスタック

☆ フックルーチン(1)→C1ISR→フックルーチン(2)とネストした場合，かつ，
   C1ISRが独自のスタックを使用していた場合，フックルーチン(1)の使用した
   続きからスタックを使用する必要があるか？それともC1ISRで発生した
   フックルーチンでは，そのときのスタック(C1ISRのスタック)をそのまま
   使用すればよいか？
			
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◯ コンテキストとして保存すべき情報			
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	汎用レジスタ		
	割込み優先度マスク	ISRの強制終了に備える	
	callevel		
	pc		
	ユーザスタックsp		
	システムスタックsp		

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◯ コンテキスト切替処理の設計
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☆ start_dispatch
 概要: 
    ・StartOS終了後に処理単位を起動する
 コンテキスト切替: 
    ・main関数 → タスク
    ・main関数 → アイドルループ
 前提:
    ・全割込み禁止状態で呼ばれる
    ・saved_ostkpt == NULL
 シーケンス:
    sp = _ostkpt
    OS割込み禁止
    全割込み禁止を解除
    dispatcher_0()
    
======================================================================
☆ dispatch
 概要: 
    ・タスクコンテキストからAPIを呼び出し，その中でタスク切替が
    　発生する
 コンテキスト切替: 
    ・タスク → タスク
 前提:
    ・OS割込み禁止状態で呼ばれる
    ・sp == 呼出し元タスクのシステムスタック
    ・呼出し元タスクのユーザスタックポインタは，システムサービス
    　の入り口で保存済み
    ・呼出し元タスクのcaller-savedレジスタは，dispatch呼出し時に
    　呼出し元タスクのシステムスタックに保存済み
    ・callevel == TCL_TASK | TSYS_NULL
    ・割込み優先度マスク全解除状態
    ・ディスパッチ保留状態でない（TPでのOSAP間リソース取得状態でない）
 シーケンス:
    callee-savedレジスタを呼出し元タスクのシステムスタックに保存
    spを呼出し元タスクのTCB.spに保存
    dispatch_rを呼出し元タスクのTCB.pcに保存
    実行中タスクのシステムスタックのモニタリング
     4-1. スタックポインタチェック
     4-2. マジックナンバーチェック
    dispatcher()
 
======================================================================
☆ dispatch_r
 概要: 
    ・API呼出し(dispatch呼出し)でプリエンプトされたタスクコンテキスト
    　の復帰
 コンテキスト切替: 
    ・タスク → タスク
 前提:
    ・OS割込み禁止状態で呼ばれる
    ・sp == 呼出し元タスクのシステムスタック
    ・呼出し元タスクのユーザスタックポインタは，システムサービス
    　の出口で復帰される
    ・呼出し元タスクのcaller-savedレジスタは，dispatch_rからのリターン
      時に呼出し元タスクのシステムスタックから復帰される
    ・callevel == TCL_TASK | TSYS_NULL
    ・割込み優先度マスク全解除状態
    ・ディスパッチ保留状態でない（TPでのOSAP間リソース取得状態でない）
 シーケンス:
    callee-savedレジスタを呼出し元タスクのシステムスタックから復帰
    return;

======================================================================
☆ C2ISR出入り口
 概要(a): 
    ・割込み発生に伴うコンテキスト切替およびC2ISRの起動
 概要(b): 
    ・ISR終了に伴うコンテキスト切替
    ・この時点では実行中タスクの切替はまだ発生しない
 概要(c): 
    ・ISR中に生じたタスク切替要求に伴う遅延タスクディスパッチ
 概要(d): 
    ・遅延タスクディスパッチしたタスクコンテキストの復帰
 コンテキスト切替(a): 
    ・タスク → C2ISR
    ・C2ISR → C2ISR
    ・アイドル → C2ISR
 コンテキスト切替(b): 
    ・C2ISR → タスク（通常終了）
    ・C2ISR → C2ISR（通常終了）
    ・C2ISR → アイドル（通常終了）
    ・フックルーチン → C2ISR（C2ISR強制終了）
    ・フックルーチン → タスク（C2ISR強制終了）
    ・フックルーチン → アイドル（C2ISR強制終了）
 コンテキスト切替(c): 
    ・タスク → タスク
 コンテキスト切替(d): 
    ・タスク → タスク
 前提:
    ・callevel == TCL_NULL || TCL_TASK || TCL_ISR2 | TSYS_NULL
 シーケンス:
    ------------------------------ ここから(a) ------------------------------
    少なくともOS割込み禁止状態とする
    if (割込み発生時にユーザモード) :
        if (p_runisr != NULL) : // C2ISRコンテキストで割込み発生
            p_runisr->usp = sp;       // ユーザスタックポインタの保存
            sp = p_runisr->p_isrinib->sstk_bottom; // システムスタックに切替え
        else :  // タスクコンテキストで割込み発生
            p_runtsk->usp = sp;       // ユーザスタックポインタの保存
            sp = p_runtsk->p_tinib->sstk_bottom; // システムスタックに切替え
    /*
     *  この時点で，spは以下のいずれかを指している
     *  - タスクのシステムスタック
     *  - ISRのシステムスタック
     *  - OSスタック（アイドルループのコンテキスト）
     */
    すべての汎用レジスタをspに保存
    割込み発生時の割込み優先度マスクをspに保存
    割込み発生時のcallevelをspに保存
    /* この時点でのspが指すスタックモニタリング */
    /* 割込み発生時の処理単位のプリエンプト */
    if (p_runisr != NULL) : // ISRコンテキストで割込み発生
        p_runisr->ssp = sp
        queue_insert_next(&isr_ready_queue, p_runisr)
    else if (p_runtsk != NULL) : // タスクコンテキストで割込み発生
        p_runtsk->ssp = sp
    else : // アイドルコンテキストで割込み発生
        saved_ostkpt = sp
    /* 発生した割込みのISRを起動 */
    callevel |= TCL_ISR2
    p_runisr = &isrcb_table[発生した割込みに対応するISR ID]
    p_runosap = p_runisr->p_isrinib->p_osapcb
    run_trusted = p_runosap->p_osapinib->osap_trusted
    if (run_trusted) : // 起動するISRが信頼
        sp = p_runisr->p_isrinib->sstk_bottom
        OS割込み禁止を解除する
        割込みハンドラへジャンプ
    else : // 起動するISRが非信頼
        p_runisrに対応するMPU設定となるように準備
        sp = p_runisr->p_isrinib->ustk_bottomとなるように準備
        戻り番地がexit_uisrとなるように準備
        OS割込み禁止解除状態となるように準備する
        非特権モードとなるように準備
        割込みハンドラへジャンプし，MPU，sp，戻り番地，非特権モード設定を反映
    ------------------------------ ここまで(a) ------------------------------
    ------------------------------ ここから(b) ------------------------------
    /* 割込みハンドラ終了後に，特権モードでここに来る */
    ☆TODO syscallを非信頼タスクが呼んだ場合を考慮すべき（p_runisrがNULLでない
    ことをチェックすればよい？）[protection_hookを呼ぶ？]
    end_int_handler<label>:
    少なくともOS割込み禁止状態とする
    /* 割込みハンドラ終了時のスタックモニタリング */
    exit_isr2() // ISRの不正終了チェック
    /* 実行中の割込みハンドラが強制終了された場合に，特権モードでここに来る */
    exit_and_dispatch_isr<label>:
    p_runisr = NULL
    if (!queue_empty(&isr_ready_queue)) : // プリエンプトされたISRがある
        p_runisr = queue_delete_next(&isr_ready_queue)
        p_runosap = p_runisr->p_isrinib->p_osapcb
        run_trusted = p_runosap->p_osapinib->osap_trusted
        p_runisrに対応するMPU設定となるように準備
        sp = p_runisr->ssp
    else if (p_runtsk != NULL) : // プリエンプトされたタスクがある
        p_runosap = p_runtsk->p_tskinib->p_osapcb
        run_trusted = p_runosap->p_osapinib->osap_trusted
        p_runtskに対応するMPU設定となるように準備
        sp = p_runtsk->ssp
    else : // プリエンプトされた処理単位がない（アイドルに戻る）
        sp = saved_ostkpt
    割込み発生時のcallevelをspから復帰
    割込み発生時の割込み優先度マスクをspから復帰
    OS割込み禁止フラグをリセット
    if (タスクコンテキストに戻る場合) :
        /* 
         * アイドル→ISR→タスクの場合は，一旦アイドルに戻ってから
         * ディスパッチするのでここにはこない
         */
        ret_int_task()
    すべての汎用レジスタをspから復帰
    if (割込み発生時にユーザモード) :
        if (p_runisr != NULL) : // C2ISRコンテキストで割込み発生
            sp = p_runisr->usp;       // ユーザスタックポインタの復帰
        else :  // タスクコンテキストで割込み発生
            sp = p_runtsk->usp;       // ユーザスタックポインタの復帰
     割込みからリターン
    ------------------------------ ここまで(b) ------------------------------
    ------------------------------ ここから(c) ------------------------------
    ret_int_task<label>:
    if ((p_runtsk != p_schedtsk) && ディスパッチ保留状態でない<<TP>>):
        OS割込み禁止状態
        全割込み禁止を解除
        /* 汎用レジスタは(a)で保存済み */
        p_runtsk->ssp = sp
        p_runtsk->pc = ret_int_r
        dispatcher()
    ------------------------------ ここまで(c) ------------------------------
    ------------------------------ ここから(d) ------------------------------
    ret_int_r<label>:
        割込みの出口処理と同じ割込み禁止状態とする
    return;
    /* return後は，(b)と同様のシーケンスで汎用レジスタを復帰する */
    ------------------------------ ここまで(d) ------------------------------

======================================================================
☆ dispatcher
 概要: 
    ・タスク切替を実行する
 コンテキスト切替: 
    ・タスク → タスク
 前提:
    ・OS割込み禁止状態で呼ばれる
    ・sp == 呼出し元タスクのシステムスタック
    ・呼出し元タスクのユーザスタックポインタは，システムサービス
    　の入り口 or 割込み発生時に保存済み
    ・呼出し元タスクのレジスタは，dispatch or 割込み発生時に保存済み
    ・callevel == TCL_TASK | TSYS_NULL || TSYS_DISALLINT
    ・割込み優先度マスク全解除状態
    ・ディスパッチ保留状態でない（TPでのOSAP間リソース取得状態でない）
 シーケンス:
    stack_change_and_call_func(call_posttaskhook)
    exit_and_dispatch_nohook<label>:
    dispatcher_0<label>:
    /*全割込み禁止(TSYS_DISALLINT)解除*/
    callevel ~= TSYS_DISALLINT → callevel = TCL_TASKでよいのでは？☆
    全割込み禁止を解除
    dispatcher_1<label>:
    p_runtsk = p_schedtsk
    if (p_runtsk == NULL) :
        /*アイドル*/
        sp = _ostkpt
        OS割込み禁止を解除
        /* ここで割込みを受け付ける */
        /* スリープモードにするなど */
        OS割込み禁止
        dispatcher_1()
    p_runosap = p_runtsk->p_tskinib->p_osapcb
    run_trusted = p_runosap->p_osapinib->osap_trusted
    p_runtskに対応するMPU設定となるように準備
    sp = p_runtsk->sp
    stack_change_and_call_func(call_pretaskhook)
    pc = p_runtsk->pc

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☆ stack_change_and_call_func(func, arg1, arg2, ...)
 概要: 
    ・フックルーチン呼出しの出入口
        ・call_pretaskhook
        ・call_posttaskhook
        ・call_errorhook
        ・call_protectionhk_main
 コンテキスト切替(a): 
    ・タスク → フックルーチン
    ・ISR → フックルーチン
    ・フックルーチン → フックルーチン
 コンテキスト切替(b): 
    ・フックルーチン → タスク（通常終了）
    ・フックルーチン → ISR（通常終了）
    ・フックルーチン → フックルーチン（通常終了）
 コンテキスト切替(c): 
    ・フックルーチン → タスク（タスク/C2ISR強制終了）
    ・フックルーチン → C2ISR（C2ISR強制終了）
    ・フックルーチン → アイドル（タスク/C2ISR強制終了）
 前提:
    ・OS割込み禁止状態で呼ばれる
    ・sp == 呼出し元タスク/ISRのシステムスタック
    ・呼出し元タスクのユーザスタックポインタは，システムサービス
    　の入り口 or 割込み発生時に保存済み
    ・呼出し元タスクのレジスタは，dispatch or 割込み発生時に保存済み
    　もしくは，callee-savedであれば，呼び出し先コンテキストで保存，復帰
    　される
 シーケンス:
    ------------------------------ ここから(a) ------------------------------
    caller-savedレジスタを保存
    if (callevel & ~(TCL_TASK | TCL_ISR2 | TSYSMASK) == 0U): /*TASK or ISR2*/
        if (saved_ostkpt != NULL): /*アイドルループでスタック使用中*/
            *(saved_ostkpt - 1) = sp
            sp = saved_ostkpt - 1
        else:
            *(_ostkpt - 1) = sp
            sp = _ostkpt - 1
    func(arg1, arg2, ...)
    ------------------------------ ここまで(a) ------------------------------
    ------------------------------ ここから(b) ------------------------------
    if (callevel & ~(TCL_TASK | TCL_ISR2 | TSYSMASK) == 0U): /*TASK or ISR2*/
        sp = *(sp+1)
    caller-savedレジスタを復帰
    return;
    ------------------------------ ここまで(b) ------------------------------
    ------------------------------ ここから(c) ------------------------------
    /*
     *  OSAP/タスク/ISRの強制終了ができるのは，初段のフックルーチンのみ，実行
     *  中のOSAP/タスク/ISRを強制終了するときだけである
     *  - プロテクションフックからの強制終了：フックルーチンの呼出し元がユーザ
     *    モードのみOSAP/タスク/ISRの強制終了が可能であるため
     *  - エラーフックからの強制終了：フックルーチンがネストしている場合，
     *    ネスト元の呼出し制限により，TerminateApplicationが呼べない
     *    （エラーフックが多重に呼ばれることはない）
     *  以上の理由から，force_term_osapで，
     *  - exit_and_dispatch_nohook
     *  - isr_dispatcher
     *  にジャンプすればよい
     */
    ------------------------------ ここまで(c) ------------------------------
   
======================================================================
☆ 例外の出入口
 概要: 
    ・プロテクションフック呼出しの出入口
 コンテキスト切替(a): 
    ・タスク → フックルーチン
    ・ISR → フックルーチン
    ・フックルーチン → フックルーチン
    ・アイドル → フックルーチン
 コンテキスト切替(b): 
    ・フックルーチン → タスク（通常終了）
    ・フックルーチン → ISR（通常終了）
    ・フックルーチン → フックルーチン（通常終了）
 コンテキスト切替(c): 
    ・フックルーチン → タスク（タスク/C2ISR強制終了）
    ・フックルーチン → C2ISR（C2ISR強制終了）
    ・フックルーチン → アイドル（タスク/C2ISR強制終了）
 前提:
 シーケンス:
    ------------------------------ ここから(a) ------------------------------
    少なくともOS割込み禁止状態とする
    if (割込み発生時にユーザモード) :
        if (p_runisr != NULL) : // C2ISRコンテキストで割込み発生
            p_runisr->usp = sp;       // ユーザスタックポインタの保存
            sp = p_runisr->p_isrinib->sstk_bottom; // システムスタックに切替え
        else :  // タスクコンテキストで割込み発生
            p_runtsk->usp = sp;       // ユーザスタックポインタの保存
            sp = p_runtsk->p_tinib->sstk_bottom; // システムスタックに切替え
    /*
     *  この時点で，spは以下のいずれかを指している
     *  - タスクのシステムスタック
     *  - ISRのシステムスタック
     *  - OSスタック（アイドルループのコンテキスト）
     */
    caller-savedレジスタを保存
    if (callevel & ~(TCL_TASK | TCL_ISR2 | TSYSMASK) == 0U): /*TASK or ISR2*/
        if (saved_ostkpt != NULL): /*アイドルループでスタック使用中*/
            *(saved_ostkpt - 1) = sp
            sp = saved_ostkpt - 1
        else:
            *(_ostkpt - 1) = sp
            sp = _ostkpt - 1
    if (C1ISR実行中でない):
        OS割込み禁止
    if (例外発生時に全割込み禁止でない):
        全割込み禁止解除
    call_protectionhk_main(エラーコード)
    ------------------------------ ここまで(a) ------------------------------
    ------------------------------ ここから(b) ------------------------------
    if (callevel & ~(TCL_TASK | TCL_ISR2 | TSYSMASK) == 0U): /*TASK or ISR2*/
        sp = *(sp++)
    caller-savedレジスタを復帰
    if (割込み発生時にユーザモード) :
        if (p_runisr != NULL) : // C2ISRコンテキストで割込み発生
            sp = p_runisr->usp;       // ユーザスタックポインタの復帰
        else :  // タスクコンテキストで割込み発生
            sp = p_runtsk->usp;       // ユーザスタックポインタの復帰
     return;
    ------------------------------ ここまで(b) ------------------------------
    ------------------------------ ここから(c) ------------------------------
    /*
     *  OSAP/タスク/ISRの強制終了ができるのは，初段のフックルーチンのみ，実行
     *  中のOSAP/タスク/ISRを強制終了するときだけである
     *  - プロテクションフックからの強制終了：フックルーチンの呼出し元がユーザ
     *    モードのみOSAP/タスク/ISRの強制終了が可能であるため
     *  - エラーフックからの強制終了：フックルーチンがネストしている場合，
     *    ネスト元の呼出し制限により，TerminateApplicationが呼べない
     *    （エラーフックが多重に呼ばれることはない）
     *  以上の理由から，force_term_osapで，
     *  - exit_and_dispatch_nohook
     *  - isr_dispatcher
     *  にジャンプすればよい
     */
    ------------------------------ ここまで(c) ------------------------------
   
======================================================================
◯ OSAP強制終了処理の設計（シングルコアの場合）
======================================================================

/*
 * プロテクションフックの出口，TerminateApplication，ともに
 * ここへ来る
 * ここに来るパスは以下のとおり
 * - タスク → プロテクションフック → PRO_TERMINATE_APPL
 * - ISR → プロテクションフック → PRO_TERMINATE_APPL
 * - タスク → エラーフック → TerminateApplication
 * - ISR → エラーフック → TerminateApplication
 * - タスク → TerminateApplication
 * - ISR → TerminateApplication
 */
void
force_term_osap(OSAPCB *p_osapcb, RestartType RestartOption)
{
	TCB				*p_tcb;
	PriorityType	remove_task_pri;

	/* osap_statの更新 */
	if (RestartOption == RESTART) {
		p_osapcb->osap_stat = APPLICATION_RESTARTING;
		if (p_osapcb->p_osapinib->p_restart_tcb->p_tinib->task == NULL) {
			/* リスタートタスクの設定がないにもかかわらず，*/
			/* RESTARTオプションを設定した場合はシャットダウンを実施する */
			/* TerminateApplicationの場合はここに来る前にはじいている */
			internal_shutdownos(E_OS_PROTECTION_FATAL);
		}
	}
	else {
		p_osapcb->osap_stat = APPLICATION_TERMINATED;
	}

    /*アラームとスケジュールテーブルを停止*/
	force_term_osap_alarm(p_osapcb);
	force_term_osap_schtbl(p_osapcb);
    /*ISRを停止*/
	force_term_osap_isr(p_osapcb);

	p_tcb = p_osapcb->p_osapinib->p_restart_tcb;

	/* リスタートタスクが既にREADY状態の場合はレディキューから削除する */
	if (p_tcb->tstat == READY) {
		/* リスタートタスクの終了 */
		p_tcb->actcnt = 0U;
#ifdef CFG_USE_PROTECTIONHOOK
		p_tcb->calltfn = FALSE;
#endif /* CFG_USE_PROTECTIONHOOK */
		/* curpriとinipriが異なる値でレディキューに繋がれている場合への対応 */
		remove_task_pri = p_tcb->curpri;

		/* リソース確保したままの場合，リソース解放 */
		release_taskresources(p_tcb);

		/* カウンタの状態を初期化する */
		cancel_taskcounters(p_tcb);

		/* 対象タスクをSUSPEND状態とし，レディキューから削除する */
		p_tcb->tstat = SUSPENDED;
		if (p_tcb != p_schedtsk) {
			remove_task_from_queue(p_tcb, remove_task_pri);
			/* p_schedtskをキューの先頭に退避 */
			move_schedtsk();
		}
	}
	else if (p_schedtsk != NULL) {
		/* p_schedtskがNULLでなければ，キューの先頭に退避 */
		move_schedtsk();
	}
	else {
		/* p_schedtskがNULLの場合は何もしない */
	}

	/* リスタートタスクのpcにforce_term_osap_mainのアドレスを格納 */
	activate_force_term_osap_main(p_tcb);

	/* curpriを最高優先度に変更 */
	p_tcb->curpri = TPRI_MAXTASK;

	/* p_schedtskにp_restart_tcbを格納 */
	p_schedtsk = p_tcb;

	if (p_osapcb != p_runosap) {
		/* 他のOSAPを終了/再起動する場合 */
        if ((callevel_stat & TCL_ISR2) != TCL_NULL) {
            /* C2ISRから呼び出された場合は,C2ISRの出口処理で */
            /* ディスパッチを行うため，ここでは実施しない    */
        }
        else {
            /*タスクから呼び出された場合はリスタートタスクにディスパッチ*/
            dispatch();
        }
    }
	else {
		/* 自OSAPを終了/再起動する場合は,呼び出し元に戻らない */
        if (p_runisr != NULL) {
            /* ISRの割込み禁止を解除 */
            /* OS割込み禁止フラグは，割込み出口で割込み優先度マスクを
            　 反映させるために，割込み出口で一律解除される */
            if (sus_os_cnt > 0U) {
                sus_os_cnt = 0U;
            }
		    exit_and_dispatch_isr();
        }
        else {    
            /* タスクの割込み禁止（フラグおよびカウンタ）は
               リスタートタスクで解除 */
            /* TODO: タスクの割込み禁止カウンタもここで解除してよいかも */
		    exit_and_dispatch_nohook();
        }
	}
}

void
force_term_osap_isr(OSAPCB *p_osapcb)
{
	ISRType				i;
    ISRCB *p_isrcb
	const INTINIB		*p_intinib;

    /* レディキューに繋がれているISRを強制終了 */
    for (p_isrcb = (&isr_ready_queue)->p_next; 
         p_isrcb != &isr_ready_queue; 
         p_isrcb = p_isrcb->isr_queue.p_next) {
         if (p_isrcb->p_isrinib->p_osapcb == p_osapcb) {
#ifdef CFG_USE_PROTECTIONHOOK
			p_isrcb->calltfn = FALSE;
#endif /* CFG_USE_PROTECTIONHOOK */
            /* リソース確保したままの場合，リソース解放 */
            release_isrresources(p_isrcb);
            /* カウンタの状態を初期化する */
            cancel_isrcounters(p_isrcb);
            /*レディキューから除外*/
            queue_delete(p_isrcb);
         }
    }

    if (p_runisr != NULL && p_runisr->p_isrinib->p_osapcb == p_osapcb) {
#ifdef CFG_USE_PROTECTIONHOOK
        p_isrcb->calltfn = FALSE;
#endif /* CFG_USE_PROTECTIONHOOK */
        /* リソース確保したままの場合，リソース解放 */
        release_isrresources(p_isrcb);
        /* カウンタの状態を初期化する */
        cancel_isrcounters(p_isrcb);
    }

	for (i = 0U; i < tnum_isr2; i++) {
		p_isrcb = &(isrcb_table[i]);
		if (p_isrcb->p_isrinib->p_osapcb == p_osapcb) {
            p_intinib = &(intinib_table[i]);
            x_disable_int(p_intinib->intno);
        }
	}
}

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◯ ISR強制終了処理の設計（シングルコアの場合）
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/*
 * プロテクションフックの出口からここへ来る
 * ここに来るパスは以下のとおり
 * - ISR → プロテクションフック → PRO_TERMINATE_TASKISR
 */
void
force_terminate_isr(ISRCB *p_isrcb)
{
	/*
	 *  割込み禁止を解除する
	 *  エラーフックを呼ばないため，引数にOSServiceId_Invalidをする
	 */
	release_interrupts(OSServiceId_Invalid);

	/* リソース確保したままの場合，リソース解放 */
	release_isrresources(p_isrcb);
	/* カウンタの状態を初期化する */
	cancel_isrcounters(p_isrcb);

	exit_and_dispatch_isr();
}

void
call_protectionhk_main(StatusType protection_error)
{
    ...
 	pret = ProtectionHook(protection_error);
	LOG_PROHOOK_LEAVE(pret);
	run_trusted = saved_run_trusted;

	LEAVE_CALLEVEL(TCL_PROTECT);

	/* 以下 ProtectionHook 実行後の処理 */
	switch (pret) {
	case PRO_SHUTDOWN:
		internal_shutdownos(protection_error);
		break;
	case PRO_TERMINATETASKISR:
		if ((p_runisr != NULL) || (pre_protection_supervised == FALSE)) {
			/* 非信頼ISRの場合 */
			force_terminate_isr(p_runisr);
		}
		else if ((p_runtsk != NULL) || (pre_protection_supervised == FALSE)) {
			/* 非信頼タスクの場合 */
			force_terminate_task(p_runtsk);
		}
		else {
			/* 信頼領域からのフック時はシャットダウン */
			internal_shutdownos(E_OS_PROTECTION_FATAL);
		}
		break;
    ...
    }
    ...
}

======================================================================
◯ ISR再起動の設計（シングルコアの場合）
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・EnableInterruptSourceで再起動時に割込みを復帰する
・割込みの復帰はリスタートタスク（ユーザ定義）に実施させる
・EnableInterruptSource/DisableInterruptSourceは，タスクなどと同様に，
　リスタート状態では自身のOSAPのみが操作できるようにする
・下記の操作をEnableInterruptSource/DisableInterruptSourceに入れる
{
	x_nested_lock_os_int();
	D_CHECK_ACCESS((p_osapcb->osap_stat == APPLICATION_ACCESSIBLE) ||
				   (p_osapcb == p_runosap));
    ...
    x_nested_unlock_os_int();
}

======================================================================
◯ ISRデータ構造の設計（シングルコアの場合）
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/* ISRレディキュー */
QUEUE	isr_ready_queue;
・interrupt_initialize内で，queue_initializeにより初期化
・無効値はqueue_emptyにより判定

/* ISR初期化コンテキストブロックを追加 */
typedef struct isr_initialization_block {
	const INTINIB	*p_intinib;     /* 割込み要求ライン初期化ブロックへのポインタ */
	OSAPCB			*p_osapcb;      /* 所属するOSアプリケーションの管理ブロック */
	uint32			acsbtmp;        /* アクセス許可OSアプリケーション ビットマップ */
#ifdef NTC2ISR
	TSKINICTXB tskinictxb;           /* タスク初期化コンテキストブロック */
	STKMPUINFOB	stkmpu;             /* スタックのMPU情報 */
#endif /* NTC2ISR */
} ISRINIB;

/* ISR管理コンテキストブロック，カウンタチェーン（強制終了用）を追加 */
typedef struct isr_control_block {
#ifdef NTC2ISR
    QUEUE           isr_queue;
#endif /* NTC2ISR */
	const ISRINIB	*p_isrinib;
	RESCB			*p_lastrescb;   /* 最後に獲得したリソース管理ブロックへのポインタ */
#ifdef NTC2ISR
	CNTCB			*p_lastcntcb;   /* 最後に操作したカウンタ管理ブロックへのポインタ */
	TSKCTXB			tskctxb;        /* タスクコンテキストブロック */
#endif /* NTC2ISR */
#ifdef CFG_USE_PROTECTIONHOOK
	boolean	calltfn;                /* 信頼関数呼び出し中フラグ */
#endif /* CFG_USE_PROTECTIONHOOK */
} ISRCB;


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◯ tfの要修正箇所（シングルコアの場合）
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・OsIsrを非信頼にconfigできるようにする
 - $IF !OSAP.TRUSTED[ISR.OSAPID[isrid]]$ でチェックして
 　いた箇所を，$IF !OSAP.TRUSTED[ISR.OSAPID[isrid]] 
 　&& EQ(ISR.CATEGORY[isrid], "CATEGORY_1")$とする
・割込みハンドラ関数を所属するOSAPからアクセスできる領域に配置させる
 - GENERATE_USER_INTHDRをターゲット依存部で定義する
・ISR専用スタックを生成する
　・ユーザスタック，システムスタック
　・基本タスクと同様のロジックで生成する/*TODO*/
    - スタック共有
  ・ユーザスタックをメモリオブジェクトとして登録する

以上