===================================================================== CQ-FRK-FM3ターゲット依存部 (ssp-1.3.0対応) Last Modified: '15/05/19 ===================================================================== ○概要 CQ-FRK-FM3ターゲット依存部は,プロセッサにMB9BF618T(Cortex-M3)を搭載した, CQ-FRK-FM3ボードをサポートしている. ○カーネルの使用リソース カーネルは以下のリソースを使用する. ・ROM コードを配置する. 使用量は使用するAPIの数に依存する. ・RAM データを配置する. 使用量はオブジェクト数に依存する. ・SysTick カーネル内部のティックの生成に用いる. ・Multi Serial Interface(MFS)チャネル0 コンソールの出力に使用. ○他のターゲットへの移植 CQ-FRK-FM3ターゲット依存部で使用するシリアルは,MB9BF618Tの内蔵機能の みを使用するため,MB9BF61X系のCotex-M3を用いた環境には容易にポーティ ングが可能である.ポーティングに関しては,以下の初期化ルーチンにターゲ ット毎の初期化を追加すればよい. ・target_initialize() : target_config.c ターゲット依存部の初期化(C言語) ・_hardware_init_hook : target_support.S 低レベルのターゲット依存の初期化 スタートアップモジュールの中で,メモリの初期化の前に呼び出される ○デバッグ環境 デバッグ環境としては,JTAGデバッガの使用を前提とする. デバッガはGDBを使用. JTAGハードウェアは,Besttechnology製のTiny JTAG-ICE2を使用. ソフトウェアとして,OpenOCDを使用.バージョンは、0.7.0を用いている. OpenOCDについては、以下のサイトを参照 http://openocd.sourceforge.net/ ○コンパイラ GCC で動作確認を行った.動作確認した GCC は,以下のサイトから バイナリパッケージをダウンロードすることができる. 動作確認バージョンは 4.9.3 で行った. http://www.mentor.com/embedded-software/sourcery-tools/sourcery-codebench/editions/lite-edition/ https://launchpad.net/gcc-arm-embedded/ ○割込み優先度 割込み優先度として指定可能な範囲は,-15 〜 -1 である. ○コンソール出力 コンソール出力には,MFSのチャネル0を用いる.CQ-FRK-FM3はシリアルポートを 搭載していないため,ユニバーサル基板などを用いて当該ポートをPCに接続する 必要がある.その際,RS-232Cドライバを介する必要がある点も注意すること. チャネル0の送信/受信ポートはそれぞれCN2の16/15ピンに引き出されている. (ちなみにGNDはCN2の40ピンが利用可能) 通信フォーマットは以下の通りである. ・115200bps, Data 8bit, Parity none, Stop 1bit, Flow control none ○アドレスマッピング  0x00000000 - 0x000FFFFF 内蔵FlashROM 1MB                ・vectorセクション                ・textセクション                ・rodataセクション  0x1fff0000 - 0x1FFFFFFF 内蔵RAM 64KB                ・dataセクション                ・bssセクション  0x20000000 - 0x2000FFFF 内蔵RAM 64KB ○各種設定の変更 幾つかのパラメータは変更可能になっている.設定ファイル毎に設定可能項目 は次のようになっている. ●Makefile.target の設定項目 ・GCC_TARGET GCCの suffix を定義 ・TEXT_START_ADDRESS/DATA_START_ADDRESS テキストセクション,データセクションの開始アドレス ・DEFAULT_STK_TOP ディフォルトの非タスクコンテキスト用のスタックの終了番地  ・非タスクコンテキスト用スタックポインタの初期値(底) ・INCLUDES インクルード指定 ・COPTS Cコンパイラへのオプション ・LDFLAGS リンカへのオプション ●target_config.h の設定項目 ・DEFAULT_ISTKSZ デフォルトの非タスクコンテキスト用のスタックサイズ ・SIL_DLY_TIM1/2 微少時間待ちのための定義 ●target_syssvc.h の設定項目 ・BPS_SETTING コンソールに使用するポート(MFSのチャネル0)のボーレート ○変更履歴 ・2013/04/24   新規作成 ・2014/03/06 一部記載ミスの修正 ・2015/05/19 確認コンパイラバージョンの変更