source: ssp_qb_r5f100le_cs/trunk/arch/arm_m_gcc/prc_user.txt@ 95

Last change on this file since 95 was 95, checked in by nmir-saito, 9 years ago

ファイルの mime-type 変更

  • Property svn:mime-type set to text/plain; charset=shift_jis
File size: 6.4 KB
Line 
1=====================================================================
2 ARM-Mプロセッサ依存部
3 Last Modified: '13/04/07
4=====================================================================
5
6
7(1) 対応しているターゲットシステムの種類・構成
8
9ARM-M依存部は,ARMVx-Mアーキテクチャをターゲットとしている.ARMVx-Mは,
10ARMとは異なり,ARM命令を実行できないため,ARM依存部と分けている.
11
12
13(2) 使用する開発環境と動作検証した条件(バージョン,オプション等)
14
15カーネルはGCCを用いてコンパイルする.動作確認したバージョンは各ターゲ
16ット依存部のドキュメントに記載する.
17
18
19(3) ターゲット定義事項の規定
20
21(3-1) データ型に関する規定
22
23データ型は arch/gcc/tool_stddef.h で定義されている内容で,float型と
24double型は,それぞれIEEE754準拠の単精度浮動小数点数と倍精度浮動小数点
25数である.
26
27(3-2) 割込み処理に関する規定
28
29○割込みハンドラ番号と割込み番号の割当て,両者の対応
30
31割込みハンドラ番号と割込み番号は,例外発生時にIPSRにセットされる例外番
32号を用いる.SYSTICKは15番で,外部割込みは16番からの番号が割り付けられ
33ている.
34
35○割込み優先度の段階数(TMIN_INTPRIの値),その設定方法
36
37割込み優先度の段階数は,SoC毎にハードウェア的にサポートする割込み優先
38度ビット幅が異なるので,ターゲット依存部毎に異なる.ターゲット依存部で
39は,割込み優先度のビット幅(TBITW_IPRI)とその割込み優先度中のサブ優先
40度のビット幅(TBITW_SUBPRI)を定義する.各ビット幅の値と設定可能な優先
41度の範囲は次の通りである.
42
43 -(2^(TBIW_IPRI)) + (2^TBITW_SUBIPRI)) 〜 -1
44
45例えば優先度のビット幅(TBITW_IPRI)が8bit,サブ優先度のビット幅
46(TBITW_SUBIPRI) が1bitの場合は,-254 〜 -1 の範囲である.
47
48この範囲で,カーネル管理内の割込みの最高優先度(TMIN_INTPRI)をターゲ
49ット依存部で設定する.
50
51各割込みの割込み優先度は,CFG_INTでTMIN_INTPRI以上の値を指定する.
52
53○dis_intとena_intのサポートの有無,その制限事項
54
55dis_intとena_intをサポートする.制限事項は特にない.
56
57○CFG_INTの制限事項と拡張(ターゲット定義で使用できる割込み属性)
58
59CFG_INTの制限事項はなく,ターゲット定義で使用可能な割込み属性は特にな
60い.
61
62○カーネル管理外の割込み
63
64カーネル管理外の割込みをサポートする.指定方法は,割込み優先度の段階数
65で指定した,サポートする割込み優先度の最高値(最小値)より,
66TMIN_INTPRIを大きく設定すると,TMIN_INTPRIより値が小い(高優先度)な割
67込み優先度を設定した割込みを割込み優先度として扱う.
68
69カーネル管理外の割込みはOS実行中も禁止になることはなく(厳密には割込み
70の出口でごく短い区間禁止される),割込み発生時は,カーネルのコードを経
71由せずに呼び出される.
72
73カーネル管理外の割込みに対する,DEF_INH,CFG_INTはサポートする.
74
75(3-3) CPU例外処理に関する規定
76
77○CPU例外ハンドラ番号
78
79CPU例外ハンドラ番号としては,例外発生時にIPSRにセットされる,例外番号
80を用いる.各例外の例外番号は以下の通りである.
81
82 例外 例外番号
83 Reset 1
84 Non-makable Interrupt 2
85 Hard Fault 3
86 Memory Management 4
87 Bus Fault 5
88 Usage Fault 6
89 SVCall 11
90 Debug Monitor 12
91 PendSV 14
92
93なお,Resetと,SVCallについては,カーネルが使用するため,ユーザーは使
94用することができない.
95
96(3-4) CPUロック・割込みロック
97
98CPUロックは,basepriをTMIN_INTPRIの優先度の割込みを禁止する値に設定す
99る.割込みロックは,FAULTMASKを'1'に設定することで実現している.
100
101(3-5) 性能評価用システム時刻の参照に関する規定
102
103get_utmをサポートする.精度に関しては,ターゲット毎に異なる.
104
105(3-6) スタートアップルーチンでの初期化内容
106
107スタートアップルーチンは,Threadモードで呼び出されることを前提としてい
108る.実行後,割込みロック状態(FAULTMASKをセット)とする.割込みロック
109状態は,カーネルの初期化終了時に許可する.スタートアップルーチンで,
110MSPをアクティブなスタックとし,MSPの内容を初期化するためには,INIT_MSP
111をターゲット依存部で定義する.
112
113(3-7) ベクタテーブルオフセットの初期化
114
115プロセッサ依存の初期化処理で,Vector Table Offset Register をターゲッ
116ト依存部の初期化ルーチンで設定する.なお,ベクターテーブルは,.vector
117のセクション属性が付加されているため,リンカスクリプトでこのセクション
118を指定して配置する.
119
120
121(4) タイマドライバ関連の情報
122
123カーネルのタイムティックとして,SYSTICを使用する場合は,prc_config.c
124をコンパイル対象とし,コンフィギュレーションファイルに prc_config.cfg
125を指定すること.
126
127周期の基本は1msecとする.周期をCALIBRATIONレジスタの設定内容を元に計算
128する場合は,SYSTIC_USE_CALIBRATION を定義する.CALIBRATIONレジスタを用
129いない場合は,1msec周期分のカウント値を TIMER_CLOCK に設定する.クロッ
130クソースとして,外部クロックを用いる場合は,SYSTIC_USE_STCLK を用いる.
131
132
133(5) ターゲット依存部での設定項目
134
135ターゲット依存部では以下のマクロを定義する必要がある.
136
137 ・TMAX_INTNO : 割込み番号の最大値(通常の割込み番号 + 15)
138 ・TBITW_IPRI : 割込み優先度のビット幅
139 ・TBITW_SUBIPRI : 割込み優先度のビット幅中のサブ優先度のビット幅
140 ・TMIN_INTPRI : 割込み優先度の最小値(最高値)
141 ・TIC_NUME : タイムティックの周期の分子
142 ・TIC_DENO : タイムティックの周期の分母
143 ・TIMER_CLOCK : タイマ値の内部表現とミリ秒単位との変換
144 ・INTPRI_TIMER : タイマ割込み割込み優先度
145 ・INTATR_TIMER : タイマ割込みの割込み属性
146 ・INIT_MSP : スタートアップルーチンでMSPを初期化する場合は定義
147 ・DEFAULT_ISTKSZ : スタックサイズ(8byte単位で指定)
148 ・SIL_DLY_TIM1 : 微少時間待ちのための定義
149 ・SIL_DLY_TIM2 : 微少時間待ちのための定義
150
151
152(6) ディレクトリ構成・ファイル構成
153 ./arch/arm_m_gcc/
154 ./Makefile.prc
155 ./arm_m.h
156 ./prc.tf
157 ./prc_cfg1_out.h
158 ./prc_check.tf
159 ./prc_config.c
160 ./prc_config.h
161 ./prc_def.csv
162 ./prc_insn.h
163 ./prc_kernel.h
164 ./prc_rename.def
165 ./prc_rename.h
166 ./prc_sil.h
167 ./prc_stddef.h
168 ./prc_support.S
169 ./prc_test.h
170 ./prc_timer.c
171 ./prc_timer.cfg
172 ./prc_timer.h
173 ./prc_unrename.h
174 ./prc_user.txt
175 ./start.S
176
177(12) バージョン履歴
178
1792008/08/22
180 ・prc_user.txt/prc_design.txt
181 ・2008/8/21の技術検討会での議論結果を反映.
182 ・prc_support.S/prc_config.c/prc_config.h/arm_m.h
183 ・コンテキスト判定をexc_ncntからアクティブなスタックに変更
184 ・prc_config.c
185 ・set_exc_int_priority() でサポート可能なIRQの上限を239に拡張.
186 ・start.S
187 ・起動時はThreadモードを前提としていることを明記.
188 ・ブートローダー等から起動される場合を想定し,MSPを有効にするように
189 変更.
190 ・prc_timer.c
191 ・コメントを修正
192 ・デバッグ用コードを削除
193
1942008/07/11
195 ・最初のリリース
196
1972013/04/07
198 ・例外処理発生時に割込み/CPU例外発生回数のインクリメントが行われていなかった
199 問題の修正
Note: See TracBrowser for help on using the repository browser.