source: rubycfg_asp/trunk/asp_dcre/tinet/doc/tinet-1.7.txt@ 315

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SVNプロパティを設定

  • Property svn:eol-style set to native
  • Property svn:keywords set to Id
  • Property svn:mime-type set to text/plane; charset=UTF-8
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1 TCP/IP プロトコルスタック(TINET)
2 リリース 1.5 からリリース 1.7 への移行[2014/11/13]
3
41. 移行方法
5
6 TINET リリース 1.5 から TINET リリース 1.7 へ移行では、 TINET リリー
7ス 1.7 の配布ファイルを TINET リリース 1.5 に上書きすることは推奨しな
8い。 これは、TINET リリース 1.7 の配布ファイルに含まれているコンパイル
9時コンフィギュレーションパラメータファイル(tinet_cpu_config.h 等)に
10より、 TINET リリース 1.5 用の独自のコンパイル時コンフィギュレーション
11パラメータファイルの内容が失われる可能性があるためである。 従って、
12TINET リリース 1.7 の配布ファイルを必ず異なるディレクトリに展開してか
13ら移行することを推奨する。
14 ここでは、 IPv4 による応用プログラムの TINET を、 TINET リリース 1.5
15から TINET リリース 1.7 に移行する例を述べる。
16
171. 1 TOPPERS/ASP 環境における移行方法
18
19 (1) TINET リリース 1.5 の ASP ルートディレクトリを $(DIR_1.5)、
20 TINET リリース 1.7 の ASP ルートディレクトリを $(DIR_1.7) とする。
21 (2) $(DIR_1.7) に、 TINET リリース 1.7 の配布ファイル
22 tinet-1.7.tar.gz を展開する。
23 (3) $(DIR_1.5) のディレクトリ tinet を削除する。
24 (4) $(DIR_1.7) のディレクトリ tinet を $(DIR_1.5) にコピーする。
25 (5) ルーティング表名の変更(変更必須項目)
26 デュアルスタック対応のためルーティング表名を、IPv6 と IPv4 で
27 個別に指定する必要がある。 route_cfg.c で定義しているルーティ
28 ング表名を、 以下のように変更する。
29
30 [1] IPv6 用のルーティング表名 routing_tbl を routing6_tbl
31 に変更する。
32 [2] IPv4 用のルーティング表名 routing_tbl を routing4_tbl
33 に変更する。
34
35 (6) ルーティング表名の変更後の応用プログラムの生成は TINET リリー
36 ス 1.5 と同じである。
37
381. 2 TOPPERS/JSP 環境における移行方法
39
40 (1) TINET リリース 1.5 の JSP ルートディレクトリを $(DIR_1.5)、
41 TINET リリース 1.7 の JSP ルートディレクトリを $(DIR_1.7) とする。
42
43 (2) $(DIR_1.7) に、 TINET リリース 1.7 の配布ファイル
44 tinet-1.7.tar.gz を展開する。
45
46 (3) $(DIR_1.5) のディレクトリ tinet を削除する。
47
48 (4) $(DIR_1.7) のディレクトリ tinet を $(DIR_1.5) にコピーする。
49
50 (5) $(DIR_1.5)/tinet/cfg で、 TINET-1.7 の TINET コンフィギュレー
51 タを生成する。
52
53 (6) ルーティング表名の変更(変更必須項目)
54 デュアルスタック対応のためルーティング表名を、IPv6 と IPv4 で
55 個別に指定する必要がある。 route_cfg.c で定義しているルーティ
56 ング表名を、 以下のように変更する。
57
58 [1] IPv6 用のルーティング表名 routing_tbl を routing6_tbl
59 に変更する。
60 [2] IPv4 用のルーティング表名 routing_tbl を routing4_tbl
61 に変更する。
62
63 (7) ルーティング表名の変更後の応用プログラムの生成は TINET リリー
64 ス 1.5 と同じである。
65
661. 3 TOPPERS/JSP 環境→ TOPPERS/ASP 環境への移行方法
67
68 標準的なアプリケーションプログラムの移行方法について述べる。
69
70 (1) Makefile(Makefile)
71 TINET 用の定義の変更はないが、 それぞれの環境の Makefile は
72 全く互換性がないので、 TINET ユーザズマニュアルの「7.3 アプリ
73 ケーションの Makefile」を参照して変更すること。
74 (2) サンプルプログラム本体($(UNAME).c)
75 TOPPERS/ASP では、データ型およびマクロは C99 に準拠したもの
76 に変更されているので、 これに合わせて変更する必要がある。
77 また、インクルードファイルが異なっている。 TOPPERS/JSP 環境
78 でのインクルードファイルの指定
79
80 #include <t_services.h>
81 #include "kernel_id.h"
82 #include "tinet_id.h"
83
84 を、TOPPERS/ASP 環境では、以下のように変更する。
85
86 #include <kernel.h>
87 #include <t_syslog.h>
88 #include "kernel_cfg.h"
89 #include "tinet_cfg.h"
90
91 (3) サンプルプログラムのヘッダファイル($(UNAME).h)
92 TOPPERS/ASP では、データ型およびマクロは C99 に準拠したもの
93 に変更されているので、 これに合わせて変更する必要がある。
94 また、インクルードファイルが異なっている。 TOPPERS/JSP 環境
95 でのインクルードファイルの指定
96
97 #include <t_services.h>
98
99 を、TOPPERS/ASP 環境では、以下のように変更する。
100
101 #include <tinet_defs.h>
102
103 (4) サンプルプログラム用 ASP コンフィギュレーションファイル
104 ($(UNAME).cfg)
105 #include と INCLUDE の取扱いが異なっているので、 これに合わ
106 せて変更する必要がある。以下に変更例を示す。 TOPPERS/JSP 環境
107 での指定
108
109 #include "echos4.h"
110 #include "../systask/timer.cfg"
111 #include "../systask/serial.cfg"
112 #include "../systask/logtask.cfg"
113 #include "../tinet.cfg"
114 INCLUDE("\"tinet_id.h\"");
115 INCLUDE("\"echos4.h\"");
116
117 を、TOPPERS/ASP 環境では、以下のように変更する。
118
119 #include "echos4.h"
120 INCLUDE("../syssvc/serial.cfg");
121 INCLUDE("../syssvc/logtask.cfg");
122 INCLUDE("target_timer.cfg");
123 INCLUDE("../tinet_asp.cfg");
124
125 (5) サンプルプログラム用 TINET コンフィギュレーションファイル
126 (tinet_$(UNAME).cfg)
127 #include と INCLUDE の取扱いが異なっているので、 これに合わ
128 せて変更する必要がある。以下に変更例を示す。 TOPPERS/JSP 環境
129 での指定
130
131 #include "echos4.h"
132 INCLUDE("\"echos4.h\"");
133
134 を、TOPPERS/ASP 環境では、以下のように変更する。
135
136 #include "echos4.h"
137
138 (6) サンプルプログラム用ルーティング表(route_cfg.c)
139 インクルードファイルが異なっている。 TOPPERS/JSP 環境でのイ
140 ンクルードファイルの指定
141
142 #include <s_services.h>
143 #include <t_services.h>
144
145 を、TOPPERS/ASP 環境では、以下のように変更する。
146
147 #include <kernel.h>
148
149 (7) サンプルプログラム用コンパイル時指定コンフィギュレーション
150 (tinet_app_config.h)
151 変更点はない。
152
1532. 変更必須項目
154
155 以下に、TINET リリース 1.7 で変更され、変更が必須の項目を示す。
156
157 (1) ルーティング表(route_cfg.c)
158
159 [1] ルーティング表名
160 デュアルスタック対応のためルーティング表名を、 IPv6 と
161 IPv4 で個別に指定する必要がある。route_cfg.c で定義して
162 いるルーティング表名を、 以下のように変更する。
163
164 [1] IPv6 用のルーティング表名 routing_tbl を
165 routing6_tbl に変更する。
166 [2] IPv4 用のルーティング表名 routing_tbl を
167 routing4_tbl に変更する。
168
169 [2] IPv4 用ルーティング表の構造体名(TINET リリース 1.1)
170 T_RT_ENTRY を T_IN4_RTENTRY に変更する。
171
172 (2) ルーティングに関するコンパイル時コンフィギュレーションパラメー
173
174 デュアルスタック(SUPPORT_INET6 と SUPPORT_INET4 の両方)を
175 選択した場合、 以下の項目を個別に指定する必要がある。
176
177 [1] NUM_STATIC_ROUTE_ENTRY
178 NUM_IN6_STATIC_ROUTE_ENTRY(IPv6 用)と
179 NUM_IN4_STATIC_ROUTE_ENTRY(IPv4 用)
180 [2] NUM_REDIRECT_ROUTE_ENTRY
181 NUM_IN6_REDIRECT_ROUTE_ENTRY(IPv6 用)と
182 NUM_IN4_REDIRECT_ROUTE_ENTRY(IPv4 用)
183
184 (3) TINET リリース 1.1 との互換性のためのコンパイル時コンフィギュ
185 レーションパラメータ
186
187 [1] NUM_ROUTE_ENTRY
188 NUM_IN4_STATIC_ROUTE_ENTRY に変更する。
189 [2] NUM_IN4_REDIRECT_ROUTE_ENTRY
190 新たに追加する。
191
1923. 変更推奨項目
193
194 以下に、TINET リリース 1.7 で変更され、TINET リリース 1.5 から TINET
195リリース 1.7 へ移行において、変更または新たに定義すべき推奨項目を示す。
196
197 (1) ルーティングに関するコンパイル時コンフィギュレーションパラメー
198
199 以下の項目を個別に指定する事を推奨する。 ただし、デュアルス
200 タック(SUPPORT_INET6 と SUPPORT_INET4 の両方)を選択した場合
201 は変更必須項目である。
202
203 [1] NUM_STATIC_ROUTE_ENTRY
204 NUM_IN6_STATIC_ROUTE_ENTRY(IPv6 用)と
205 NUM_IN4_STATIC_ROUTE_ENTRY(IPv4 用)
206 [2] NUM_REDIRECT_ROUTE_ENTRY
207 NUM_IN6_REDIRECT_ROUTE_ENTRY(IPv6 用)と
208 NUM_IN4_REDIRECT_ROUTE_ENTRY(IPv4 用)
Note: See TracBrowser for help on using the repository browser.